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0001-02 (0002)

 テュパンには4つのギルドがある。それぞれ戦士ギルド・探索者ギルド・魔術師ギルド・予言者ギルドと名付けられている。
 その中のひとつ、探索者ギルドに申し込み、スカウトとしてクラス登録を行った。ガチガチの前衛(攻撃を全身に浴びながら攻め込んでいく)のは俺のタイプではないし、かといって後衛で施療術に腐心しようという気もない。魔術師メイジには多少心惹かれるものはあったが、もう少し心身に余裕が出来てからでも遅くはないだろうと踏んだ。いきなり手を出すには、俺には未知の領域過ぎる様な気がしたのもあるが。
 今日中に出来るだけの事はしたい。登録を終えた俺は、急ぎ養成所へと足を向けた。

 初級冒険者養成所は、驚く事に国営ではない。民間の、多分自警団の様な連中が、《虹色の夜》以降増え続ける一方の魔獣達から身を守る術を教示する施設だそうだ。講習料は無料。全く豪気な事だとは思うが、その恩恵に預かろうとやって来ている以上、文句を浮かべる道理はない。
 海沿いの瀟洒な洋館(潮風に大分晒されて古びては居るが立派なもんだ)が、養成所だった。重厚な扉を開けた正面に、おざなりに置かれた長机。その向こうには、よく云えば落着いた雰囲気を醸し出している、俯いた女性がひとり。
 受付に近づいていくと、気配を感じたのか顔を上げ――どうやら本を読んでいたらしい。慌てて本を閉じると、どもりながら挨拶を口にした。そして一枚の紙片を取出すと、授業のコースを選んでください、という。
 紙を見ると、5つのコースが書いてあった。1番目は「武装の仕方」。最後は「最終試験」。成程、確かに「講座」じみている内容だ。
 妖精曰く“ぺーぺーのぺー”としては、上から順にやっていく事にしよう。受付の女性に「一番上ので」と告げた。

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