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2004年05月06日

トロと休日。

ファイル 22-1.jpg

トロ休を借りてプレイしていたとき、プレイヤーネームから想像したオリキャラで色々書いてみたんだぜ、の図。

おもに朝風呂してました。だって玄関までの途中にあるなんて…!

0009-01 (0018)

「おかしいって!」
 今日見つけた小鬼は、昨日と同じく4体。それを昨日よりも早いスピードで伸す事が出来た。が、その前後は昨日と同様の事態であった。つまり。
「なんでぼくばっかり狙われるの~!?」
 ありえない、とぶつぶつ云うチャクに、一応心の隅で謝ってから、取得物の検分を始める。
 今日の獲物になりそうなのはゴブリンの持っていた両手剣(昨日の物とは形が少し違う)と、それと一緒に腰に差していた木材。どうやらなんとかいう多少著名な木を切り出した物の様だった(昨日公社で、この木材の様に「原材料」として売れそうな物の一覧を貰ってきていた。でなけりゃ素人には全く判らない)。
「まぁ、あれだ」
 そろそろ何も云わずにいるというわけにも行かないだろう。適当な理由を見繕った。
「そのひらひらしたローブが、俺のより目立っただけじゃないか?」
「そりゃ、ユキヤくんみたいな黒でぴっちりしたのよりは、ちょっとくらい目立つと思うけどさあ~…」
「それで十分なんだろう」
 足を使うタイプである(俺の様な)戦法の奴に、チャクの様な服装は(当然ながら)合わない。足でも絡めて自ら転けるのがオチだ。一方のチャクは、締め付けを出来る限り失くしたタイプの、緩やかなローブを纏っている(魔術師系メイジにはこの手合いが多い)。しかも色は淡い紫。この森の中では目立つなという方が間違っている。
 勿論、俺の所作がもたらしている事実については、全く目を瞑った状態での感想だが。

0009-02

 テュパンに戻ってきてからも、チャクは時折「納得いかないよな~」と呟いていたが、ふと「そういえばそろそろ上位になれないかな」と漏らした。
「一応調べてみて、それでなれそうだったら、養成所行かない?」
「そうだな。じゃあ…」待ち合わせの場所と時間を決めようとして、魔術師ギルドの位置や、時間的にどの位掛かるのかという事を把握してない事に気付いた。「別にいいか、適当に宿で。遅くとも晩飯前までには戻れるだろう」
 時間が早ければ、そのまま養成所に行こう。俺の言葉に、チャクは首肯した。
「ん。それじゃ~ぼくあっちだから」

「おめでとうございます。クラスレベルアップですね」
 窓口の女性ににこやかにそう告げられ、逆に俺は眉根を若干寄せた。
 ギルドに“準備”されているクラスは数多い。基本的な4ギルドに限っても、下位・中位・上位合わせて1ギルドに1+4+8=13クラス、つまり全部で52クラス。これだけでも数多いと思えるのに、その上商人ギルドはあるし鍛冶師ギルドはあるし調教師ギルドもある。果ては、ギルドと関係ない特殊クラスなんてのも有るらしい。そこまで考えるとやってられん度も一塩だ。
 となると、トントン拍子にクラスが上がらないと、色々なクラスに挑戦出来ない。それは判る。判るのだが、「そのクラスで学んだ事が本当に身についているのか」という実感は、その速度と反比例して薄くなる。
 魔術師ギルドや預言者ギルド(端的に言うとメイジとクレリック)達であれば、その実感は多分、自身が扱える魔術なり神蹟が増えていく事なのだろうと思う。しかし俺達の様な肉弾戦系の場合、自身で掴んだイメージこそが技に繋がるから、基本、その種別に大した差違はない。確かに、手段としての手数はそれなりに増えてはいるが。
 ともあれ、新規クラス登録を無事に済ませ、講習を受けた。上位クラスは“ニンジャマスター”。……今までのクラスとの違いが、見事なまでによく判らない。下手したら「(一応)上位になった」という意識だけの差違なんじゃないだろうか。

 宿に戻る途中で、入札していた商品が無事競り落とせていたので受け取って行った。炎の魔法により耐性のあるらしいローブ。まぁ炎の魔法はむしろ向こうメイアへ掛けて貰いたい魔法だが、それでもゴブリンから拾った鎧よりは魔法耐性に優れるだろう。
 試験を受けてから3日(そう、色々有った気もするが、まだ3日しか経っていない)。あれから、俺は少しでも成長出来ているのだろうか。少なくとも、クラスはムダにひとつ上がったが。

0009-03 (0019)

「あの人は、あの白い上衣で自己調節でもしてるのか」
 テュパンで夜食用に保存食紛いの物を買ってから出立、途中それを歩き食いなどしながら、日付が変わる前に無事養成所に着いた。そのまま受付で最終試験の申し込みをしたのだが、やはりそこで見たメイアは“良く云えば落ち着いた”雰囲気を醸す女性であり、肌をヒリつかせる様な気配を纏う風には微塵も感じられなかった。喋りも見事に吃っていたし。
「それとも、あの受付に座ってるとああなるのか。講師を捜して走り回っている時には、今の彼女と同じだったしな。とするとわざとカモフラージュでもしてるのか?」
「んまぁ、別にそれはどうでもいいじゃん」走る俺の思考を、チャクがあっさりと断ち切った。「それより、明日誰を選ぶ?」
 チャクはパラディンを選び、合格していた。対空技が効いたのと、やはり一撃で潰される耐久力じゃなかった事が勝因だろう。
「ユキヤくんは魔術師を選んだんだよね。じゃあいっそ、全然別の人にしてみる?」
「ムダだろうな。残りは力押しと、トラップを張るタイプの人間だ。前者じゃどこまでダメージを入れられるか判らないし、後者は相手が浮いている以上全く意味がない。俺もパラディンとウィザードの2択までは行ったんだが、そこで打たれ強さを考えなかった」
「ん~、ユキヤくん自体こう、攻撃は最大の防御って考えるところあるでしょう。だからじゃない?」
「…かもな」
 痛いところを突かれた。昔からそうなのだが、どうも俺は“突っ走った方が早い”と考えるタイプの人間だ。周囲から再三注意されたのだが、ちっとも治りはしなかった。もっとも、俺に治す気も無かった訳だが。
「とりあえず、手堅く行こう。それでダメならまた考えるさ」
「また?」
 せっかく来たんだ、二連チャンだろうが三連チャンだろうが悪くない。勿論、出来ればそうはなりたくないが。

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